女性の体重の50kgは重いのか、軽いのか〜身長と筋肉のつき具合を確認しましょう
2018/06/13
老若男女問わず体重の話をしていると、まだ「女性の体重は50kg以上あると太っている」と言う人がかなりいることに驚く。
サロンで仕事をするようになって、なおさら「50kg以上だと太い？…それ、相手の身長見てますか、筋肉のつき具合は見ましたか、体脂肪率はどうですか」と、声を大にして言いたい。
体重を身長別で比べてその差を確認してみる。
まず、50kgでも身長によって全く印象は異なる。分かりやすく数値で見るとなると便利なBMI値でその差を確認してみる。BMI値は体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出され、健康的には18.5〜24.9が適正値となる。低いほど痩せており、高ければ肥満に近づく
ちなみにBMI25〜は肥満、BMI18.5以下は痩せだ。健康体重はBMI22でややポチャな印象に、BMI20で見た目はスラッとした印象になる。
身長別に計算してみると…
140cm:50kg÷1.4m÷1.4m=25.5(→肥満)
150cm:50kg÷1.5m÷1.5m=22.2(→健康体重)
160cm:50kg÷1.6m÷1.6m=19.5(→やや痩せ)
170cm:50kg÷1.7m÷1.7m=17.3(→かなり痩せ)
同じ体重50kgでも、身長によってかなりの違いがあることがわかりますよね。170cmの人で体重50kgはかなり痩せていることも分かります。実は、160cm以上の長身の女性は体重が50kgを超えている人が多くて当然と言うのも、こうやって見てみれば一目瞭然ですよね。実は160cmで50kgは、BMI値だけで見るとスレンダーなのです。身長を見ずに体重だけで「50kgあるんだー！太いー！」と言っては長身の女性には特に失礼に当たりますよ。
脂肪より筋肉の方が重いことを知ること
体積が同じなら脂肪より筋肉の方が重い、そして、同じ重さなら筋肉の方が体積は小さい、という事実があります。
ちなみに、同じ重さなら体積比で脂肪:筋肉はおおよそ1:0.8となります。また、同じ体積なら重さは少しだけですが筋肉の方が重くなります。ですので、ボディビルダーは意外に体重が重いにもかかわらず脂肪(脂肪率)はかなり低いということも納得できます。また、プロのアスリートがトレーニングで体重を増やしても「ブヨブヨと太った」という印象にならないのもこのためです。筋肉が付くと、引き締まってメリハリある身体に近づきますが、体重は増えるということ。ただ、筋肉が付いていて引き締まった身体をしている人の多くは体脂肪率が低いので、身体は決して太ってはいませんよね。ちなみに女性では体脂肪率30％を超えると肥満です。見た目が普通でも、体脂肪率が高ければ体内は肥満ということもあり得ます。
さて、以上を踏まえて「体重50kg以上は太い！」の前に、まず相手を見ることがいかに大切かが分かりますよね。逆に言えば、数字だけで判断する人は相手を見ていないということ。体重は非常にデリケートな話題です。相手を見て、言葉を選ぶことも優しさではないでしょうか。